EBM(日本薬学会薬学用語解説より)

evidence-based medicine

科学的根拠に基づく医療のこと.入手可能な範囲で最も信頼できる根拠を把握した上で,個々の患者に特有の臨床状況と患者の価値観を考慮した医療を行うための一連の行動指針。医療行為を医師が受けた教育,研究,臨床経験に依存した裁量権に単純にゆだねるのではなく,医療方針の決定に当たって臨床研究の成果を良心的に思慮深く適用することを求める考え方である.実際には、(1)患者の問題の定式化、(2)効率的で質の高い情報収集、(3)情報の批判的検証評価、(4) 情報の患者への適用、(5) 研究課題の抽出、の手順で行われている。EBMは情報技術の発展を背景とし,インフォームドコンセントの時代に沿った医療手法である.「同義語=エビデンスに基づいた医療」(2005.10.25 掲載) (2009.1.16 改訂)